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2026年02月01日 [最新情報]

固定資産税の清算で「引渡しが年度をまたぐかも…」となった時の考え方と契約書の書き方

固定資産税の清算で「引渡しが年度をまたぐかも…」となった時の考え方と契約書の書き方

不動産売買では、固定資産税・都市計画税(以下まとめて「固定資産税等」)を引渡日(決済日)を基準に日割りで清算するのが一般的です。

ところが実務でよくあるのが、

住宅ローンの承認待ち

測量・境界確定が遅れた

抵当権抹消や相続手続きに時間がかかった

引越し・明渡しの都合で日程が動く

などの理由で、引渡日がズレて年度(4/1)をまたいでしまう可能性が出てくるケースです。

このとき条文が弱いと、後でトラブルになりがちです。

そもそも固定資産税の清算は「引渡日」で決める

固定資産税等は、自治体から「その年度の税額」が通知されますが、売買では

引渡日までは売主負担

引渡日の翌日以降は買主負担

という考えで、日割り清算をします。

だから引渡日が予定より前後すると、負担割合が変わります。
ここが揉めポイントです。

「年度をまたぐ」と何がややこしい?

年度をまたぐと、実務では次の問題が起きます。

@ 清算対象が2年度にまたがる

例:3月中旬引渡し予定 → 4月中旬に延期
この場合、

3/xx〜3/31:旧年度分

4/1〜4/xx:新年度分

と2年度をまたいで日割計算する必要が出ます。

A 新年度の税額が引渡時点で未確定の場合がある

4月〜5月は、新年度の納税通知書がまだ届いていないことが多く、
新年度の税額が分からない状態で清算することがあります。

このときに「暫定で清算→後日差額精算」の取り決めがないと、

売主「もう終わった話でしょ」

買主「税額が確定したら精算してって言ってたよね?」

となります。

トラブルを防ぐポイントはこの3つ

年度をまたぐ可能性があるなら、契約書(特約)に次を入れるのが安全です。

引渡日確定後に日割計算で清算する

年度をまたぐ場合は年度ごとに日割計算して合算する

税額未確定なら暫定清算して、確定後に差額精算する

契約書に入れる特約条文(そのまま使える例)

以下は、売買契約書の「租税公課の負担(清算)」条項や特約に貼れる文章例です。

【特約条文案】固定資産税等の清算(年度またぎ対応)

第◯条(固定資産税・都市計画税等の清算)

本物件に係る固定資産税・都市計画税その他これらに準ずる租税公課(以下「固定資産税等」という。)は、引渡日を基準日として日割計算により、売主及び買主の負担部分を清算する。

引渡日が当初予定日から変更され、年度をまたぐ場合を含め、固定資産税等の清算は、引渡日が確定した時点で、次項の方法により行う。

固定資産税等の清算方法は次のとおりとする。
(1) 引渡日が属する年度の固定資産税等について、当該年度の納税通知書(課税明細書を含む。)に基づく年税額(年額が未確定の場合は直近年度の年税額を暫定額とする。)を用い、引渡日を基準に日割計算して清算する。
(2) 引渡日が年度をまたぐ場合は、各年度ごとに上記(1)の方法で日割計算し、合算して清算する。

引渡日が属する年度の年税額が引渡時点で未確定のため暫定額で清算したときは、年税額確定後(納税通知書到達後等)、当事者は確定額に基づき再計算し、差額を速やかに精算する。

本条に基づく清算金は、原則として引渡時に支払うものとする。ただし、年税額未確定等により引渡時に精算できない場合は、確定後速やかに支払う。

さらに短い「追記一文」版(スペースがない時)

固定資産税・都市計画税は引渡日を基準に日割清算し、引渡日が年度をまたぐ場合は各年度ごとに日割計算して合算のうえ清算する。年税額未確定のときは直近年度額で暫定清算し、確定後差額精算する。

実務メモ:清算の「起算日」は地域慣習がある

固定資産税の清算起算日は、地域や業者慣習で違いが出ます。
(例:4/1起算、1/1起算など)

どちらが正しいというより、契約書に明記して合意するのが大事です。
迷ったら、あなたの商圏の慣習に合わせつつ「年度またぎ」「税額未確定」をカバーする条文にしておくと強いです。

まとめ

引渡日が動いて年度をまたぐ可能性があるときは、固定資産税清算で揉めやすくなります。
でも、契約書に

引渡日基準の日割

年度またぎは年度ごとに計算

税額未確定は暫定→確定後精算

を入れておけば、ほとんどの揉め事は予防できます。
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