[購入前に知る事]
2025年08月11日
賃貸と持ち家はどちらが得か|総コストでフェアに比べる(愛知・名古屋版)
賃貸と持ち家はどちらが得か|総コストでフェアに比べる(愛知・名古屋版)
「家賃がもったいないから買うべき」「売却が大変だから賃貸が安心」――どちらの意見も聞こえてきますが、判断をぶらさないコツは現金の出入りを10年など一定期間で“正味コスト”に直して比較することです。持ち家側ではローン返済のうち元金は自分の資産に振り替わるため“コスト”ではなく、利息や税金・維持費、購入時・売却時の諸費用がコストになります。賃貸側は家賃と初期費用、更新料、保険料などがコストで、退去時の返金は相殺します。以下は名古屋近郊の標準的ファミリー層を想定した10年間のモデル比較です。数字は一例ですが、意思決定の基準線として十分に機能します。
名古屋で延床30坪前後の戸建てや同等クラスのマンションを想定し、購入価格3,500万円、頭金10%、35年返済、金利年1.0%(固定)、購入時諸費用3%(三つ葉ホームは仲介手数料0円想定)、固定資産税や保険・メンテ等の維持費は年37万円と置きます。10年後に同価格で売却し、売却時のコストは4%とします。いっぽう賃貸は家賃11万円、初期費用は家賃3か月、2年ごとに更新料1か月、家財保険は年1万円、家賃は**年0.5%**ずつ上がる前提にします。
この条件で毎月のローン返済額は約88,920円になります。10年間で支払う総額は約1,067万円、そのうち利息は約276万円、元金返済は約790万円です。10年後のローン残債は約2,359万円となります。維持費は10年合計で370万円、購入時の諸費用は105万円、売却時コストは140万円です。10年後に3,500万円で売れたときの売却手取り(売却額からローン残債を差し引いた額)は約1,140万円になり、10年間の現金流出からこの手取りを差し引いた正味コストは約541万円という結果です。住宅ローン控除などの節税効果を入れると、持ち家のコストはさらに圧縮されます(制度適用の可否や控除枠は個別確認が必要です)。
同じ10年間を賃貸で暮らすと、家賃は年0.5%の上昇を織り込んで約1,350万円、入居時の初期費用が33万円、更新料が44万円、家財保険が10万円となり、合計の現金支出は約1,437万円です。退去時の敷金精算や原状回復の細かな差し引きはありますが、大局に影響するほどのズレにはなりにくいのでここでは省きます。
数字だけを比べると、このモデルでは持ち家の正味コスト541万円に対して、賃貸は1,437万円となり、10年の比較では持ち家が有利という結論になります。もちろん価格が将来どう動くかで差は変わります。仮に10年後の相場が10%下落して3,150万円でしか売れなかった場合でも、持ち家の正味コストは約877万円です。反対に10%上昇して3,850万円で売れたなら約205万円まで下がります。つまり、家計に効くのは相場変動よりも賃料という“消えていく支出”を続けるか、元金返済という“自分の資産に振り替わる支出”に置き換えるかという構造の差だと分かります。
数字に表れにくいポイントも無視できません。マンションの場合は管理費・修繕積立金が別途かかり、戸建ては大規模修繕の年に支出が跳ねます。通勤時間の短縮や駐車台数の確保、ペット可など生活の質は購入の満足度を押し上げますが、転勤や家族構成の変化に素早く対応したい人は賃貸の柔軟性が魅力です。5年未満の短期居住なら賃貸が合理的になりやすく、10年以上の定住を想定できるなら購入が有利になりやすい、というのが実務の肌感です。
三つ葉ホームでは、物件価格、頭金、金利、名古屋市・愛知県で“仲介手数料無料”の購入をご検討なら、学区や通勤、車の台数、将来の住み替え計画をお知らせください。あなたの条件で何年住めば購入が賃貸より得かを丁寧に可視化し、迷いのない一歩をお手伝いします。

